初窯を終えて、10日ほどして窯を開けました。
うーむ…
良く焼けてます。
窯を焚いていて、温度計が完全には当てにならないとは言え、結構な高温を示していたので、どうだろうとは思っていましたが。
もう少しやんわり焼きたかったなぁ〜(笑)
萩焼は、窯焚きの時の窯の中の状態で色が違ってきます。今回の窯では、見た感じ全体的に青っぽい(というかグレーな)作品に仕上がっています。
まー、ちゃんと温度が上がって、やきものになったから良し!という事にして窯出し。
全部青っぽい作品なのかしら?と思っていたら、奥の方は枇杷色に。
おー!
ずいぶん極端だな…
という事で、それなりにバリエーションのある作品が出てきました。
今回の窯の一番の収穫は、この窯が「窯変」の出る窯だという事が分かったことだと思います。
「窯変」とは、広義では窯の中での焼成で、作品に変化が起こることを言います。ですが、萩焼で「窯変」と言った場合、藁灰釉が紫色になる現象を言います。
藁灰釉は通常白く発色する釉薬ですが、薪の炎が当たる事で、その炎が当たった部分が紫色に発色します。下のお皿は藁灰釉を全体に掛けた作品ですが、見事に紫になっています。
下の水指の上部にも同じく「窯変」が出ています。
萩焼の「窯変」は薪の炎の影響で出るのですが、その原理は良く分かっていません。ガス窯で出ると言う話も聞きます。で、どの登り窯でも必ず出るという事でもないようで、全く窯変しない登り窯もあるのだそうです。僕の窯でも場所によっては窯変せず、白い藁灰釉になります。
あまり「窯変」を期待していませんでしたが、出る事が分かってラッキー♪ これからは「窯変」を狙った作品作りも出来ます。
薪の灰が掛かる場所に作品を入れて焼く「灰被り」も良い感じに焼けました。
今回は欲張らず少量入れましたが、次回はもう少したくさん焼きたいな♪
抹茶碗も、まあ最初だからこのくらいかな…といったところ。
ギャラリーで、2週間、初窯作品をお披露目しました。
たくさんの方々に足を運んでいただきました。
皆さま、ありがとうございました。
これからまたやる事満載なので、次の窯がいつになるか分かりませんが、少しずつ、ぼんやりとあーしたいこーしたいと妄想を膨らませるのでありました。
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by 4101eminem
| 2020-07-05 19:30
| 登り窯奮闘記 第三章