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還元焼成に挑戦!

ドラム缶窯の試行錯誤は続いています。

前回の本焼の結果をうけて、今までの釉薬より火に強い、つまり溶けにくい透明釉を調合しました。

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火に強いとはいってもどのくらい強くなったのかは分かりません。が、テストもなしにこれを使ってリベンジだ!!ま、テスト用の窯だし、いいのです(笑)

新たに釉掛けをして窯詰めです。

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藁灰釉もやや火に強い調合にしてあるので、これと新たな釉薬をいちばん下の段に詰めます。果たして、どちらの方が火に強いのか…

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前回の生焼けも詰めて、三度目の本焼きに挑戦です!

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前回よりゆっくりと温度を上げて、窯の中の温度をなるべく均一にしようと試みます。

さらに今回は、還元焼成を試みることにしました。

「還元焼成」とは、窯の中を酸欠状態にして焼く方法で、これによって、酸素を十分に供給した「酸化焼成」とはまた違った色合いの萩焼にすることが出来ます。

還元焼成にするには、煙突の引きを悪くした上で、バーナーからの酸素を減らすという方法があります。

ちょっと窯に無理をさせる焼き方だと思うので、もう少しちゃんと焼けるようになってからのチャレンジにしようと思っていました。が、もしかしたら還元焼成することで窯の中の温度差を縮められるのでは…どうせいつかやるなら、やってみるか!ということになりました。

このドラム缶窯では、窯と煙突のつなぎ目に棚板を差し込んで、煙道を狭くすることで還元をかけることに。

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理屈は正しいですが、こんな荒っぽいやり方でいいのか?まあ、いいか(笑)

釉薬が溶け始める950℃あたりから還元焼成スタート。

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還元をかけると、窯の上部に作っておいた穴から、炎が出てきます。

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さあて…

前回同様、温度計が1050℃くらいになるとゼーゲルコーンは倒れちゃいました。
やっぱり温度差は縮まらなかったか…

釉薬を強くしたので、1150℃までは温度を上げ、色見を出すことに。

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強い釉薬の色見はこの時点でタレが残っています。

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(誤って強い釉薬の色見を2つ引き出してしまいました。そこで、藁灰釉の色見も入れておきましたが、それは残しておくことにしました。)

よし!1200℃まで上げよう!!

30分ほどで1190℃に。還元焼成も止めて、少し温度維持。

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30分はこのままにしようと思いましたが、なんだか途中でイヤな予感…
残っている藁灰釉の色見を出してみることにしました。

あー!

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流れてる…
溶けすぎだ…

ひっくり返すと

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またやってしまった…

藁灰釉は温度を上げ過ぎると流れるので、最初に色見を出した時点で一緒に出すべきでした…
これで一番下の藁灰釉の作品はミジメになっているのがほぼ確実です。ショック…

すぐに火を止めて終了にしました。

良く考えたら、温度計の温度を1200℃までもっていかなくても、一番上の作品が溶けるギリギリの低い温度でやめればいいのですが、つい「温度計が1200℃になるとこまでは…」と思ってしまいました。1150℃の時にもう少し考えれば良かった…


まあ、新たなチャレンジも出来たし、1200℃まではさす
がに上げない方がいいと分かりました。あとは結果を見て次につなげようと思います。

んー、ちょっとショックだけど、いろいろチャレンジ出来てなんだか充実!